29号 第1会議室 (1999/09/13)up down
   ● 鷲津のふたりごと
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 今回は某議員秘書のNさんにお越し頂きました。
 Nさんは,今年37歳。某企業から派遣されて秘書をしている方です。

 会社から籍は外されていますが,うまい形で給与が会社から支払われていま
す。いわば企業丸抱えの秘書です。

 秘書という仕事をしているため,いろいろな頼まれごとをされます。
 今日は,そのお話を中心にインタビューをしたいと思います。

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鷲 いつもお世話になってます。今日はよろしくお願いします。

N どうも。こちらこそお世話になってます。

鷲 今日は「頼まれごと」というテーマで,お届けしたいと思います。「頼ま
れごと」というと,どういったことがあげられるのでしょうか?。

N やっぱり「土木関係」のお話でしょうか。

鷲 土木関係というのは?。

N たとえば道路がでこぼこになっていて,雨が降ると水たまりが出来てしま
うので,これを直して欲しいとか,カーブミラーを設置して欲しいとかです
ね。そういった関係が一番多いですね。

N でも最近は,やはりこの経済情勢ですからね。融資案件を通して欲しいと
か,融資を頼んでくれとかが多くなっています。

鷲 融資ですか…。議員が直接融資するわけではないでしょうから,そうする
と銀行とかに融資をお願いするのでしょうか?。

N 銀行は民間ですから,あまり公権力が及ばないんですね。どちらかという
と,公的金融機関に頼むことが多いですね。そちらの方が頼みやすいです。
 公的金融機関の場合,天下りの官僚がいる場合が比較的多いですから,議
員ということで口が利き易いんです。知っている局長が,天下りして某金融
機関の理事長になったということもありました(笑)。そんな時なんかは,
案件を紹介しやすいですね。

鷲 ○○の秘書ですが…といった感じで,直接頼まれるのですか?。

N いえいえ。それは,やはり議員本人に動いてもらいます。でも議員も知ら
ない間柄だったりとか,県会市会議員さんの方が圧力をかけやすいという時
には,他の人にお願いしてその人に動いてもらいます。

鷲 そうですか…。直接動いたり,他の誰かにお願いしたりするのですね。そ
れで融資が本当に出るのですか?。

N それは正直なところ,分からないです。口を利いたから出たのか,口を利
かなかったら出ないのか?。それはわからないですね。
 ただ融資案件の処理段階で先方さんに「議員からお話はお聞きしてます」
ということは言ってもらってます。それだけで相手さんへの義理は果たして
ますから。たとえ融資額の80パーセントしかでなくても,「先生が口を利い
てくれたから,これだけの金額が出たんだ」ということになりますね。

鷲 実際,かなり無理な相談もありますよね?。

N あります。でも出来る限り努力して,なんとかがんばります。それでもだ
めだったら,あやまります。(笑)

鷲 エピソードなんかありましたら,教えてください。

N 時期的なものなんでしょうか?。ある方にお願いされたのですが,その方
はご商売をされてて,今までは無借金経営を保ててたんです。でもこのご時
世,融資をお願いしようと銀行に行ったのですが,今までの取引がないので,
あまり良い返事が出なかったんです。
 それでこちらに相談に来られたのですが,その方から見せていただく返済
計画などはすばらしいものでした。担保も充分あり,会社としても比較的に
順調で,利益もなんとか出ている。融資金額としても,それほど対したもの
ではありません。それでも銀行は融資を断っている。やはり貸し渋りという
のは大変だなぁ,と実感しました。
 知り合いの都市銀行の融資部長に相談を持ちかけ,近くの支店を紹介され
ましたが,すぐにOKが出ました。当たり前のような話ですが。でもものすご
く感謝をされましたよ。なんだか悪いみたいで…。

鷲 今日はお忙しい中,ありがとうございました


鷲津


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