第51号 第1会議室 | (2000/02/21)![]() ![]() |
● 挨拶のマナー ● |
選挙を戦う上でも,また当選してからでも挨拶というのは欠かせません。 しかし,その挨拶も「ホンの少しだけだから」と高をくくっていてはいけません。なぜなら,そのホンの少しの挨拶でも,人を引きつけることが出来るからです。 今回はそのポイントについて検証してみましょう。 □話が下手な人 話のうまい人という評判は実はよく広まるものです。では,その話のうまいというのは実のところ何が基準なんでしょう。 まず,挨拶が下手という人がいます。その人たちの挨拶を聞いていると実はある共通したところがあります。 1.声の出し方が下手 これは,生まれついてのものとも言えます。 カラオケではないのですから,声の良い悪いはあまり重視されません。もちろん良い方に越したことはないのですが, 渡部衆院副議長は,東北訛りが抜けていません。しかし,聞く人はほとんどが味のある話し方をするという評価を下します。 これは聞き取りやすいように,訥々とではありますが,聞く人を引きつける声の出し方をするからだと言えます。決して,訛りがあるからといって,聞き取りにくいとは限りません。政治家は,アナウンサーではありませんので,訛りはマイナスではありません。 2.同じ話しかしない。 これも,ある意味,慣れの部分もあります。 人によっては挨拶の最初と最後は一緒というのはよくある話です。しかし,中身の部分まで何から何まで一緒というのは,全くいただけません。何故なら,それぞれの会合の種類,また主催しているところがどこか,でも話を変えなければならないからです。また,話し始めて,敏感に聴衆の雰囲気を見て柔軟に内容を変える事も必要です。 失敗例として,ある中小企業団体での挨拶を例にとります。 その団体では,不況を脱出するための,いわば景気づけの意味合いで決起集会を開催しました。その席に当然政治家も出席をし,挨拶をすることになりました。 治家が女性政策の話をはじめました。勢い聴衆からはヤジが起こり,その政治家は這々の体で会場を後にしました。その結果として,一事が万事で,その政党に所属をする他の政治家にまで悪影響が及びました。 る」というので良いわけです。 3.自分の話しかしない。 挨拶では自分の宣伝をしなければなりません。しかし,それも程度の問題です。 その会合の主旨を理解し,相手を持ち上げる事をした上で,実は私の方もこれこれのことで政治の場で訴えてきていますのようなものを付け加えると聴衆の理解を示してくれます。 □うまくなるには 悪い例には,上の3つのうちのどれかが含まれることになります。 では,そうならないためにはどうすればよいのでしょうか。 1.同じ音量で話が出来るようにすること。 よくあるタイプに,話し始めは非常に明瞭な話し方をするのに,尻窄みで声が小さくなるという人がいます。これなどは,最初の音量で話が出来るように,注意をする必要があります。 2.事前に話したいことをある程度頭の中で整理をしておく。 慣れないうちは,紙に自分の言いたいことを書き出して,整理をすることをお勧めします。そのうちに慣れてくると,頭の中で整理をして,話をすることができるようになります。 よく,紙に書いてあるのを見ながら話をするのを,恥ずかしいことと思いがちですが,全く意味 ッセンスを書き出していくという方法が,上達への一番の近道です。 3.表情を豊かに,会場全体を見るようにする。 よく,前方一点に集中して話をする人がいますが,これでは,会場の雰囲気を的確に把握することは出来ません。やはり,会場の雰囲気に合わせた話をするならば,会場にどのような人がいるのか確認する上でも,全体を見回しながらの方がよいでしょう。 最後に,挨拶をするときに一番重要なのは,あがらないことです。 やはり,「人前で話をするのは照れる」というのであれば,堂々と,紙に書いたものを読む方が良いでしょう。聞く人にとって,挨拶をしている人が照れていると自分も照れているような気分で恥ずかしくなりますから。 (吉田)
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