60号 第1会議室 (2000/04/24)up down
   ● 選挙戦略の組み立て方
→office-SPCタイトルページ



 この場で,何度も何度も予想しては,はずされてきた衆議院の解散総選挙日。しかし,現在言われている6月25日投票は,ほぼ決定ではないかと言われています。

 選挙まであと2ヶ月。もう,これまでのように,やりたいことが全てできるような時期ではありません。優先順位を考えて,今まで以上に効率的に事を運ばなければなりません。今回は,どのような戦略で,何を優先して行うべきなのかということに着目していきます。


□この2ヶ月間でやるべきこと

<戦略編>

(1).票の獲得目標の設定と,現状の把握
 どの陣営も,選挙の準備に入る最も初期の段階で,票の分析をしていると思いますが,その時と比較して,「現状ではどこから,どのくらいの票が見込めて」「あと2ヶ月間でどれだけの票が必要か」を分析します。
 これによって,この2ヶ月間の方針や,活動の優先順位も決まっていきます。



(2).大まかな日程表の作成
 投票日までの流れを理解する上で非常に重要になります。事務所開きを行う日,本番用のポスターや,ビラの完成日,それらを後援会など各組織へ依頼して,再び回収する期日など,それぞれの部門の動きを一元的に見られるようにします。
 日程表の作成により,ポスター,ビラ等の締切日やミニ集会,会合の開催日が明確になり,そこから逆算しての計画が立てやすくなります。


(3).具体的に部門分けをして,担当責任を明確にする
 大きく,街宣部,情宣部,会場部,組織部,総務部,団体部,電話部などに分け,それぞれの活動内容を区別することで,担当責任を明確にします。
 何か問題があったときに,誰(どこ)に責任があるかをはっきりさせるため,この分担は重要になります。また,部門分けによって,後援会,事務所スタッフ,党所属地方議員,その他組織の横の連係を円滑に行うことが出来ます。





●あとは購読者のみのお楽しみ●


います。


<実務編>

(1).あいさつ回りの徹底


●あとは購読者のみのお楽しみ●

務所スタッフ」になります。また,候補者本人が行くと,その6割の人が支持してくれると言われています。

 つまり,候補者本人が1日に100件回った場合,6割の60世帯の支持を取り付け,各世帯2〜3人の有権者がいるため,1日に約150人の支持が得られるという計算が成り立ちます。これが60日間続くと,9000人の支持が得られることになります。また,この9000人が1人ずつ紹介してくれれば,18000人の支持という数字が出てきます。

 これはあくまでも計算上の数字であって,実際これほどうまくいくことなどあり得ないでしょう。しかし,候補者と有権者が1対1で話す機会は,実際にはほとんどありません。だからこそ,このほんの数分間の会話が非常に重要になってくるのです。


(2).事前ポスター(政党の政策宣伝ポスター)貼り
 (1)で書いたように,有権者と直接話す,数少ない方法です。結果としてポスターを貼ることが出来なくても,こんな奴がいるという宣伝にはなります。 また,それ以上にポスターが貼れたときの効果は高くなります。名前が覚えられなくても顔だけは覚えている人は非常に多いため,街中に顔を売り出すことのできるポスターは重要性が高くなります。
 ただし,現在貼ることの出来るポスターは,政党の政策宣伝用ポスターのみです。個人ポスターは,衆議院の任期満了6ヶ月前を過ぎていますので貼ることが出来ません。


(3).朝,昼,夕の街頭演説
 朝は駅前でサラリーマンに対して,昼・夕はスーパーや商店街で主婦に対して行うのが定石です。本メルマガ第58号のアンケート結果でもわかるように,有権者の多くは政策を最大の判断材料としています。その政策を,最も多くの人に聞いてもらえるのが街頭演説です。

●あとは購読者のみのお楽しみ●

して目立っていくかということが重要になります。


(4).ポスティング(全戸ビラ配布)
 街頭演説,ミニ集会だけでは候補者を知ってくれる人はまだまだ足りません。不特定多数に配布するポスティングは,読まずに捨てられる枚数も多い一方,候補者を簡単に理解してもらう良い手段でもあります。
 ただし,国政選挙のように,選挙区の世帯数が何十万単位にも上る場合,ビラを撒く人員の確保が重要になります。人員が足りなくなった場合は,重点地域のみのポスティングを行うことになります。

 ポスティングは1回よりも2回,2回よりも3回撒いたほうが,効果がありますが,費用対効果としては,ポスター貼りを優先させるべきでしょう。その中で1日,2日で動員をかけて一気に配ってしまう方法が最良だと思います。


(5).各部隊の人員の確保

<事前>
・事前ポスター(党宣伝ポスター)貼り要員
・ビラの全戸ポスティング要員
・街頭宣伝応援要員(ビラ配り,のぼり持ちなど)
・名簿入力要員
・その他事務要員

<本選期間中>
・ウグイス嬢
・街宣車運転手
・電話戦術要員
・個人演説会場設営
・街頭応援部隊
・公営掲示板ポスター貼り要員
・ビラ等証紙貼りお手伝い

 ここに記述したのは主な要員ですが,スタッフが多くて困ることはありません。前述の主婦層の女性が手伝いに来てくれれば,人員も一気に増え,大きなパワーになります。



 これらをしていれば,必ず当選するとはいきませんが,優先して行わなければならない活動であり,まだ行っていない陣営は,早急に行う手配をする必要があると思います。

 ただし候補者が,事務所側の作った日程に,反論する場合があります。
 例えば,あいさつ回りについて言うと,基本的に,候補者はあいさつ回りが好きではないようです。誉められたり,激励されたりすることよりも,何の反応もなく,冷たくあしらわれることのほうが,断然多いからです。

●あとは購読者のみのお楽しみ●

を選択します。

 時には(と言うよりほとんどは)候補者と意見が衝突するときもあるでしょうが,正しいと思えば,強引であろうと何であろうと,候補者にやらせなければなりません。
 事務所スタッフは,候補者の「YESマン」ではないということを常に考えておくべきでしょう。



緒方


バーチャル選挙対策本部 購読

 発行は毎週月曜,料金は無料です。
 配信開始をご希望の方は,こちらのフォームへメールアドレスを入力してください。

■メールマガジン登録
電子メールアドレス(半角):
 バーチャル選挙対策本部は、まぐまぐ公認「殿堂入りメールマガジン」です。この機会にぜひご購読を!。
 
Powered by Mag2 Logo

This page was made by office-SPC
→office-SPCタイトルページ