第68号 第1会議室 | (2000/06/19)![]() ![]() |
● 選挙戦報告 ● |
さて,総選挙が始まって,折り返しを過ぎようとしています。選挙戦を戦っている陣営にとってはこれからの1週間が,まさに息も抜けない1週間になります。 また,選挙に直接関わっていない有権者のみなさんにも,この1週間は街宣車の白熱で息も抜けない1週間になります。 どちらにとっても重要な1週間。まさに世紀末の様相を呈してきましたね。 選挙が始まっての1週間の間に,様々な方々より頂いたメールにお答えする形で,選挙戦前半を振り返ってみます。 ■Q.選挙期間って,なんで街宣車は名前しか連呼しないのですか?。また,電話も迷惑です。不規則な勤務に就いている者としては,もっとスマートな選挙活動ってないのですか?。 ■A.選挙期間中に街宣車が名前を連呼することは禁止されています。 しかし,これも事実上有名無実化しています。何故なら投票用紙には政策ではなく,名前を書くからで,名前を覚えてもらう効率的な方法として,これが実践されているというわけです。 しかし,この連呼行為,最近とみに有権者の不評を買っています。それは,政策で選ぼうと考えている人が,候補者が政策を訴えないのでは,選びようがないからです。しかし実際はどうでしょう?。 政策で選択することは否定はしません。しかし,街宣車が町中を走っている時に,耳にすることのできるフレーズはどれぐらいの長さになるでしょう。時速20kmで走っていても,1分間の直線距離は300mにもなります。その間に住宅地の間に入ればどれくらいの路地を曲がることになるのか想像してみてください。 選挙戦の街宣とは,なんと理不尽に出来ているのかと言えるかと思います。 電話作戦ですが,最近では電話帳に自宅の電話を掲載をする人は,都市部では7割を切るほどになっています。また,携帯電話がこれだけ浸透をしている時に,果たして自宅の電話にどれだけ本人宛の電話がかかってくるでしょうか?。 今回の選挙では,インターネットが話題になりました。しかし,HPにしても公職選挙法の解釈では文書図画の規制になります。その隙間を縫って,声だけのHPをアップする人もいます。 私たちの理念でもありますが,インターネットは今後大きく選挙制度や選挙戦を変えうる力を秘めています。そのための活動は行っていかなければならないと思います。 ■Q.今回の選挙で,増税を訴える政党がいますが,そのことは選挙戦にはどのような影響が考えられるのでしょう。 また,過去にそのような事例がありますか?。 ■A.今回の選挙で,増税とも受け取れる税制を訴えている政党があります。 過去に消費税導入を掲げ,「ダメなものはダメ」という名(迷)フレーズを生み出した選挙では,消費税反対の野党に軍配が上がりました。しかし,今回の公約は,本来バラ色の未来ばかりを謳う野党側からの提案であることに注目をしなければなりません。 有権者は,元々負担が増えることには賛同しません。つまり選挙では増税を訴えることは選挙の敗北を意味します。ただ,今回の選挙でそのことが明確に読めないのは,有権者に日本の財政危機が伝わっている点です。そのこととリンクして考えれば,躍進する可能性を秘めた公約とも言えます。果たして,どちらが有権者に支持されるのか,注目してみましょう。 (吉田)
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