74号 第1会議室 (2000/07/31)up down
   ● 参議院選挙に立候補
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 衆議院総選挙も終わりました。選挙後に多くの問題が噴出し,早くも今の政権への信頼が揺らいでいる状況になっています。臨時国会が開催され,今後の展開も注目しなければなりませんが,今はただ選挙疲れを癒したいという気持ちは,皆さんお持ちのことであると思います。

 さて,選挙が終わりましたが,もう早々に来年の7月に行われる参議院選挙へと目は向けられています。今の政権の枠組みで戦うのか,それともそれぞれが独自色を出して戦うのかそのことだけでも注目に値するでしょう。
 もうすでに候補者を決定し,準備に入っているところもあれば,まだまだ候補者選定も済まず,また選挙の枠組みを考えなければならないところも多くあるようです。

 「参議院選挙に立候補」しようと考えたときに,いったいどのような選挙なのか,またどのような戦い方をすればよいのかを踏まえ,では立候補するには何が必要になるのでしょうか。


□参議院選挙

 現在の参議院議員の定数は,47都道府県(都道府県毎に各定数2〜8)から計152人,比例区(全国区)から100人,合計252人となります。
 ここで,都道府県の選挙区選挙ということは,知事選挙を戦うに等しい広範な選挙区を有することになります。このことが候補者選定の過程で非常に厳しいハードルとなってきます。また,比例代表選挙は衆議院の比例代表と違い全国同じ名簿で各政党が戦うことになり,このこともまた候補者を選定することを困難にします。

 この参議院選挙,読者の中には「ついこの前に行われた」と錯覚してしまうような選挙です。これは,参議院の任期は6年となってますが,一度にすべて改選するわけでなく,3年毎に半数が入れ替わることになります。つまり,選挙区76人,比例代表区50人の計126人が3年毎に改選されるわけです。

 また,選挙期間は17日間でこれは知事選挙と同じ,また供託金といってむやみに立候補することを妨げる意味で,300万円を選挙前に預けなければなりません。これは,法定得票数を超えたときには返金されるものです。
 このように,非常に選挙そのものの規模の大きさなどがありどうしても政党主導の選挙となります。参議院の選挙区選挙の場合,衆議院の小選挙区を最低でも3つは抱えて行うと言うことを想像してもらえればその規模の大きさに気がついていただけるでしょう。


□参議院選挙(選挙区選挙)の戦い方

 他の選挙と異なり,政党主導の組織選挙で戦うことが一番多いパターンです。東京や大阪といった大都市部では知名度の高い候補者が出ることによって組織選挙を打破することもできますが,それは本来まれなケースだと言えます。

 では具体的には,何から取りかかればよいのでしょうか。

 候補者選定の過程で,現職は間違いなしに優先されます。これは,一度でも地方選挙区で戦った候補者は,その知名度は測りしれません。
 6年もあるから忘れてしまうだろうと言うこともありますが,それでも全くの新人で出ることを考えれば,十分に計算できる基礎票を持っていると言っても良いでしょう。そのことからすると,新人の候補者は2重3重のハンデを背負って戦うことになります。


 選挙期間は17日間ですが,準備期間としてはもう今でも準備に入っている陣営もあるように範囲が広い分だけ名前を浸透させようとすれば,時間がかかります。とすれば,その分お金がたくさん必要になると言うことでもあります。

 この選挙を戦う上で,一番有効なことは


●あとは購読者のみのお楽しみ●


知名度を徐々に上げていくことが通常の方法です。


 以上のような活動をする上で疑問となるのは,選挙基盤を持たない個人や小政党には非常に不利な選挙ではないかということです。
 これだけ大規模になれば,それなりのお金はもちろん,組織をしっかりと抱えていなければなりません。事実上,選挙区選挙で小政党が戦うことを困難にしているので,そのために比例代表選挙があると考えてもらっても良いかと思います。


□参議院選挙に立候補

 以上のような選挙形態を理解して,立候補するにはいったいどうすればよいのでしょうか。選挙区選挙で出るにしても,比例代表選挙に出るにしても,やはり組織に属さなければなりません。
 それぞれの組織の中で,順番を待たなければならない人もいるでしょうし,突然白羽の矢が立った人も出てくるでしょう。立候補することが困難な選挙だと認識してください。そして,このことが参議院選挙を有権者から縁遠くしていることになるのかもしれません。

 また参議院選挙は,衆議院選挙などと比べて,非常にムードに流されやすい選挙だと言えます。有権者にとっては,参議院議員<衆議院議員<地方議員の順番で身近に感じます。そこで,時の政権への批判が高まると,自分たちの生活に密着していない分だけ有権者の意識は移ろいやすいとも言えます。ですから,過去の参議院選挙では当時の野党第1党が議席を伸ばすことになります。

 なにはともあれ,参議院選挙まであと1年です。与党が参議院で巻き返しを図るのか,それとも野党勢力が躍進をするのか。この1年は注目しておきましょう。


吉田


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