第112号 第1会議室 | (2001/05/07)![]() ![]() |
● 街頭宣伝のポイント ● |
参議院選挙が近づいてきました。そろそろ各陣営が街宣車を動かしている頃だと思います。街頭宣伝(以下街宣)というと,選挙の本番だけかと思いがちですが,事前の街宣活動も重要な政治活動の一環となります。 事前の街宣活動で一番重要なことは,じっくりと政策についての話ができるということです。本番中ですと,どうしても良くも悪くも名前の連呼になりがちです。それはある意味仕方のないところで,本番中に15分話をして候補者の名前が1回か2回しか出てこないでは陣営の士気にも影響します。 そこで,本番ではなかなか話すことの出来ない自らの公約なり,政策をこまめに訴えることができる意味でも,事前の街宣活動は行う意味があります。 □ルート設定の基本 本番中には,それこそ綿密なコース設定がなされます。そうではないよとおっしゃる陣営もいるかもしれませんが,本番中に一番の花形になるのが街宣ですから,失敗した場合の内外へ与える影響は大きなモノになります。 しかし,事前においてはそこまでの細かな計画が必要であるわけではありません。事前の活動で求められるのは,あくまでも本番へ向けてのリハーサルです。そこでは, ●あとは購読者のみのお楽しみ●
と言えます。 事前の失敗を糧にすることで,本番へと繋げられるのであればそれはそれですばらしいことであると考えることが重要です。 事前の街宣ルートの設定で,気をつけなければならないのは, ●あとは購読者のみのお楽しみ●
,また他陣営との差別化を図ることができます。本番中にはいることができないならば,事前に細かく入っておくことで差を付けることができます。 また,新興住宅地へは時間を見計らって入るようにしましょう。例えば,土曜や日曜の午後一番に住宅街へ入ったとしても,在宅率は低いですし,さりとて午前中に入ったならば反感を買われることになります。 □「流す」から「スポット」へ さて,「流す」という言葉があります。上で何度も出てきていますが,これは街宣用語で「車を動かしながら候補者の宣伝をすること」をいいます。 有権者の多くは,この「流す」という行為について余りよい印象を持っていません。「うるさい」といった反応の方が多いですし,実際の投票行動には繋がりにくいものではあります。そういった反応は,特に近年顕著に現れだしています。 そこで重要になってくるのは,「スポット」といわれるものです。これは「スポット演説」の略で,人が集まりやすい場所などでしばらくの間車を止めて演説をすることです。 「流す」から「スポット」へと比重が移りだしてきています。これは,有権者の反応が変わったからに他なりません。先日の自民党総裁選でも,小泉首相のスポット演説では多くの人達が立ち止まり,じっくりと話を聞いている映像が多くありました。 近年の有権者は,候補者を選別するために候補者がどのような政策を持っているのかを聞きたがっています。その場合に,今までどおりの「流し」だけでは,有権者のニーズに応えられないというわけです。 しかし,この「スポット」は, ●あとは購読者のみのお楽しみ●
候補者であるのかどうかチェックをしておく必要があります。 □スポット時の注意 スポットといっても,時間もバラバラですし,場所も変わってきます。それにあわせて候補者も話をしていかなければなりません。 例えば,朝の駅でスポットしている時は,通勤の人達はその場に1分も立ってはくれません。大体よく聞こえるスピーカーで,遠くから聞こえたとしても,3分くらいが一つも目安であります。となると,10分も20分もかかって大演説をするよりも,3分から5分くらいのパターンをいくつか持っておいて,それを繰り返すということが有効です。 また,駅とは違い,スーパーや繁華街でのスポットでは,逆に立ち止まって聞く人がいます。その場合に,朝と同じ要領でやっていては,あの人同じことしか話さないと言われてしまいます。その場合には,じっくりと自分の政策を訴えることが重要です。 TPOに合わせて,演説の時間にメリハリをつけることが重要です。 あと,スポットの時に気をつけなければならないのは, ●あとは購読者のみのお楽しみ●
が必要です。 何はともあれ,大きなスピーカーで迷惑をかけているという意識は持ち続けましょう。 □街頭演説のポイント 街頭演説をするときは,人前ですることになります。その時に,小さい声で話をしていたのでは,聞いている人のイライラ感が募ります。いくらスピーカーで大きくできると言っても,元の声量が大きくなければ有権者に響く演説はできません。よく腹式呼吸と言われますが,お腹から声を出すように心がけておきましょう。 街頭演説は,人の目を引かなければなりません。話をしているときに,ジェスチャーを大きくとり,人に訴えたいというアピールをする事も重要です。 何故,ジェスチャーを大きくするのか。 人によっては偉そうな姿勢で話をされますが,これでは有権者の反感を買うだけ ●あとは購読者のみのお楽しみ●
に話をしているともとられかねません。そういった知らず知らずのうちにしてしまっていることをなくす意味でも,必要なことではあります。 街頭宣伝は,選挙の花形です。それ故に気をつけなければならないところがあります。今回のことだけではなく,まだまだ多くの点がありますが,必要最低限の押さえるところは押さえておいて,つまらないところで票を取り逃がすことの無いように,悔いのない活動をしたいものです。 (吉田)
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