133号 第1会議室 (2001/10/01)up down
   ● 統一地方選まで一年半 〜 前回落選者の今
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 本メールマガジン「バーチャル選挙対策本部」の草創期は,前回の統一地方選挙をターゲットにしたものでした。

 あれから2年半。

 統一地方選挙が終わった直後には,

 「このメルマガのおかげで当選できました!」,
 「今回は駄目でしたが,また4年後の選挙を目指して頑張ります」

 など,数多くのメールを頂きました。

 前回当選した方も,また惜しくも落選した方も,この2年半を有意義なものにすることができましたでしょうか?
 前回の統一地方選挙が終了した時点で,次の統一地方選挙までは残り4年。現在は残り時間も折り返し地点を過ぎ,次の統一地方選挙まであと1年半となってしまいました。

 そこで今回は,前回の統一地方選挙で落選したが,次の統一地方選挙にも立候補の意を固めている人にスポットを当て,今までどのような準備をしてきたのかについて,レポートしてみたいと思います。


○Aさん

▼前回県議会議員選挙に出馬、次点で落選。
▼年齢 35歳
▼元 地方ゼネコン社員


◆選挙前

 前回の選挙に出る前は,ゼネコン企業に勤める普通のサラリーマン。しかし働いていく中で,あらゆる制度の矛盾(例えば,地震や火災などで家屋が倒壊した時,古い建物であれば建築法が改正される前のものが多くあまり規制がなかったが,現行の建築法ではあらゆる規制がかかり同じ建物を建てることができない,など)を感じ,会社を退職して県議会議員選挙に立候補。が,惜しくも次点に終わりました。

 Aさんの選挙は,若さを前面に出す選挙でした。立候補表明が遅れたため,組織がしっかりと組めなかったというのもありますが,ボランティアの学生が大勢参加し,年齢は若くても多少しっかりして見えていたAさんを,若く見せることに成功しました。

 立候補表明当初は泡沫候捕的存在だったのが,選挙が近づくにつれて知名度が上がり,選挙戦に入ってからはマスコミの調査でも当選ライン到達しているほど,評価が上昇しました。14,000票前後の争いとなる選挙で1,300票足りず,惜しくも次点にとどまりました。


◆選挙後

 落選後Aさんは,すぐに次回も挑戦することを後援会の人たちに伝えました。それは,地道でつらい毎日のスタートでもありました。

 挨拶回りや地域の会合に出て,自分の知名度を上げなければならなりません。特にAさんは生まれも育ちも立候補した地域ではなく,「よそ者」です。そのことだけでも地域に入りこむのは至難の技なのですが,加えて落選してしまえばただの人で,反応は冷たく,参加をを断られることもあります。
 しかも,政治活動だけすれば良いわけではなく,お金も稼がなければなりません。どこかに就職するということになるのですが,一般企業に就職してしまうと,時間の大部分がそれに取られ,肝心の政治活動ができなくなります。

 しかし,Aさんは恵まれていた環境と,そして自分の能力と努力によってその問題を打開しました。

 まず,お金は,選挙中にAさんのことを知って支援してくれていた会社の社長さんが,週3日の出勤で構わないということで雇ってくれました。ただ,これは単にAさんが恵まれていたということだけではなく,Aさんが持っていた資格は,その会社では誰も持っていなかったからでもありました。

 またAさんの地盤とする地域の人たちが「よそ者」だったAさんを受け入れ,全面的に支援してくれています。もちろん受け入れられるまでにはAさんんの相当な苦労があったわけですが,地元の会合でも,ただ顔を出すだけではなく,地元住民が願っていることは何なのか,自分が議員になったらどのようにそれらの要望を解決していくのか,を意識しながら参加しています。そのAさんの思いは発言にもつながっていくため,周りの人たちの評価も,「こいつはただ議員になりたいだけじゃなくて,しっかり地元のことを考えている」と,うなぎのぼりです。

 前回の選挙で前面に出していた学生との関係は,もちろん次の選挙では35歳を過ぎ若さを全面にアピールできないものの,前回の選挙をきっかけにできた大学の政治系サークルのご意見番にもなっており,若い人の意見も吸収しています。

 このように,Aさんは現在必死に頑張り,周りからは「次は上位当選間違いなし」とまで言われるようになりました。

 様々な落選後の活動の事例があると思いますが,ひとつの参考事例となれば,と思います。


緒方


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