138号 第1会議室 (2001/11/05)up down
   ● お金のかからない選挙のために
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 選挙にはお金がかかると,よく言われます。しかもそのお金というのは,普通に経費としてかかるものとしては認識をされず,「票を買っているんだろう」というような印象を持たれているのが実状ではないでしょうか。
 しかし,実は選挙を遂行する上で必要な経費に多くのお金がかかるということは,選挙に関わった人達の間ではよく理解されていることです。
 では,必要経費とは何でしょうか。また,その中で何にお金がかかるのでしょうか。そして,どこをどのように工夫をすれば,少しでもお金のかからない選挙が出来るのかを考えてみたいと思います。


□選挙にいくらかかるのか

 選挙にはいったいどれくらいお金がかかるのか。多くの人が疑問に思っていても,なかなか表に出てこないのがこのお金ではないでしょうか。
 選挙活動を行える期間というのは,長くても17日間しかありません。しかし,選挙を戦うには,その前から準備をする必要があります。その準備期間はいつからいつまでという期間も決まっていませんし,お金がいくら以内という基準もないのが実状です。つまり,選挙期間中のお金が選挙にかかる費用の全額とは言えないというわけです。
 しかし,選挙にいくらかかったのかをの一つの目安として,選挙期間中にかかった費用というのは,選挙が終わると同時に収支報告が行われますから,その報告書を閲覧することも重要です。

 選挙期間中の収支は,法律で上限が決められています。これはたとえ,どのような規模の選挙であっても違いはありません。
 衆議院選挙の小選挙区選挙を例に取ると,有権者の数字により上下しますが,大体1500万円から2000万円ぐらいの範囲内とされています。しかし,その実態はその2倍から3倍は軽くかかっているといってもいいでしょう。つまり,衆議院選挙を1回戦うには,数千万円が必要ということになります。

 そして,それだけの費用がかかるということは,それだけのお金を集めてくる必要があるということです。そこで,政治家は何か悪いことをして,お金を集めているといったような考えを持つ方もおられるかと思います。
 確かに,ごくごく稀にそういった政治家もいますが,多くは家や土地を担保に借金をしたり,細かにカンパを集めたりしてお金を調達されています。


□お金のかかる実態

 選挙にかかる費用のうち,どうしても削ることの出来ないお金があります。それは,事務所の賃貸料であったり,電話代や印刷代などです。当然その中には,人件費も含まれます。それらはいわゆる選挙を戦う上で必ず必要になる経費です。

 では,その必要経費とはいくらくらいかかるものなのか。

 それは,選挙の規模の違いによって変わってきます。
 市町村議会選挙であれば,選挙事務所を自宅にされる方もいますし,ポスターを印刷する枚数も少なくてすみますからそれほどかからなくすることも可能です。
 しかし,それより大きな選挙になってくると,選挙事務所を目立つところに借りたりといったことが必要になってきますので,どうしても必要経費がかさんでくることになります。
 選挙事務所を借りるとするならば,選挙期間中だけというわけにもいきませんので,どうしても1ヶ月単位になってしまいます。と,すると安くて数万円から数十万円,数百万円という金額になります。

 また,ポスターを作成する場合,仮に1枚あたり200円としてそれを1000枚作成したとするとそれだけで20万円の出費になります。しかも,枚数が増えれば増えるほどその金額は増加をしていきます。

 さらに,選挙の時に必要不可欠な候補者のプロフィールや政策などを書いたリーフレットにしても,1枚あたり100円としても1000枚なら10万円になります。しかも,このリーフレットを作成する場合,1000枚という単位ではなく,もっと多くの単位で印刷をするので,より多額の経費がかかってくることになります。

 これ以外にも,名前を有権者の間に浸透させるためにいろいろな活動(例えば,決起集会や講演会など)を行う必要があります。つまり,選挙に勝つために活動を活発にすればするほど,お金はかかることになります。
 そして,これらの活動にかかるお金は,一つ間違えると落選しかねないものです。ですから,慎重に判断をされた上で必要な数を発注したり,また計画を練ったりすることになりますから,必要経費としてなかなか削ることの出来ない,固定費として計上していかなければなりません。

 これらの経費に比べ,実は一番多く必要となるのは,人件費です。
 選挙によっては,アルバイトを雇わなければならない場合もあります。また,ウグイス嬢などを雇う必要もできてきます。それらの人件費が,先ほどの固定費よりも多額になって,選挙費用を増大させる原因となっています。

 仮に,アルバイトを時給800円として1日8時間働かすならば,6400円の金額が一人当たり必要になります。そして,選挙の場合一人でまかなうことはなかなか出来ませんから,バイトを5人雇うとすると1日だけで3万2千円を人件費として支払っていかなければならないわけです。それが,1ヶ月も続くと,100万円に近い金額を支払う計算になるわけです。
 これにウグイス嬢を雇うとなると,さらに倍以上を金額が人件費として計上されてくるわけです。
 これらが,選挙費用を増大させる原因となっています。


□お金をかからなくするために

 選挙にお金は必要になります。それはいくらお金のかからない選挙といっても,先程述べたように,戦う上で必要最低限にかかる費用だけである程度のお金が必要になります。

 しかし,そのお金のかかり方も,減らせるところを減らすようにすると,それほど多額には必要ないということがわかってきます。つまり,人件費をどのように抑制するかが重要なポイントになってくるわけです。

 選挙に人は必要。しかしお金をかけたくないとなれば,必要なのは





●あとは購読者のみのお楽しみ●






といった現実に即した対応を行っていくことが近道であると思います。

吉田


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