147号 第1会議室 (2002/01/14)up down
   ● 選挙事務所をつくる
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 実際に選挙を戦う上での拠点になるのが選挙事務所です。
 今回は選挙事務所をつくる際のポイントについてまとめてみました。

○選挙事務所の場所を決める

 選挙事務所の場所や形式については,選挙の規模や人の出入りの多さ,また選挙区の地理的条件によって大きくかわります。

 では,選挙事務所を選ぶ際の条件として大事なポイントは何でしょうか?

・目立つ場所であること
 選挙事務所には候補者名を大きく書いた看板を掲げることができます。つまり,選挙事務所が目立つ場所にあれば,自ずと有権者に対する宣伝効果が高まります。
 そのことを踏まえ,駅前・商店街などの人通りの多い場所,主要幹線道路など大通りに面した場所など,有権者の目に付きやすい場所を選ぶことが選挙を戦う上で有利になると言えるでしょう。

・人の集まりやすい場所であること
 選挙事務所はまさに選挙戦の拠点であり,事務所への人の出入りの多さが実際の得票に大きく連動するものです。
 その点を考慮すれば,「選挙区の中心に位置している」,「候補者の地元」,「駐車場が併設されている」,「入り口が大きく気軽に入りやすい」といったような条件をクリアできる事務所が良いと言えるのではないでしょうか。

 ただ,こうしたポイントを完璧に満たすような物件は,なかなか実際には存在することが多くはなく,また,あったとしても非常に賃貸料が高いなど財政的に厳しいところが多いものです。少なくとも,あまり物質的負担のかからない,『気軽に入りやすい雰囲気作り』などはできると思いますが。


 次に,選挙事務所の形式についてです。選挙事務所の形式については概ね次のような形式が考えられます。

・プレハブを設置する
 空いている土地にプレハブを設置する方式です。
郊外や地方など比較的空いている土地が多い場所でよく見られる形態です。
 この方式のメリットは,「目立つ作りにしやすい」,「駐車場を併設しやすい」,「土地さえ確保すればよいので場所を選びやすい」といった点です。
 ただ,「電気を確保する・電話を引く・エアコンを設置する」といった作業が実際には必要となり,大規模な事務所をプレハブで設置しようとすると工事費用が意外と高くつく場合もあります。

・既存のビルや店舗を借りる
 都市部では最近この形式が増える傾向にあるようです。
これは,最近の不況により空きビルが増え,比較的安い値段で借りられるようになったことが影響しているようです。
 既存の建築物の場合,水周りや電気工事・電話工事など,新たに手を加える必要が少なくてすむというメリットがあります。
 ただ,実際には空いているビルでも

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,賃貸料以外にかかる費用が発生する可能性が高いことも考慮する必要があります。

・自宅・通常使用している事務所を使う
 規模の小さな市町村議会の選挙等では多く見られる形です。
経済的な負担はほとんどかからない一方,「宣伝効果がうすい」,「人の出入りが大規模にはできない」といった弱点があります(もちろん一概には言えません)。
ただ,市町村議会選挙によく見られるような地域密着型の選挙をする際には,この方式も十分に機能すると言えるでしょう。

 以上,どんな場所にどんな形式の事務所を設置するかというのは,財政的・物理的(実際に理想的な建物や土地があるかどうか)に大きく制約されるものです。

 選挙事務所の場所・形式については,選挙区内をしっかり見渡し,選挙戦術を考慮に入れながら,早い段階で結論を出しておくことが必要です。

○選挙事務所の備品を用意する

 さて,次に事務所の場所が決定されれば,今度は事務所の中の必要なものを用意しなければなりません。

 自宅や通常の政治活動で使用している事務所以外に選挙事務所を設置する場合は,これも一苦労です。

 事務机,椅子,応接セット,キャビネット,電話器,FAX,パソコン,プリンター,食器類等など,必要物品を揃えるのは,規模が大きくなればなるほど大変になります。

 こうした備品を揃える手段としては,「買う」「借りる」のいずれかです。

・備品を「買う」
 自宅や通常使用している事務所を選挙事務所として利用する場合,備品は長期間使用することを考えれば,「買う」ことが得になることが多いでしょう。

 これに対して,選挙期間中だけ利用する選挙事務所の備品としてモノを購入する場合,それを利用しない間,どこに保管するのかということを考慮しておかなければなりません。特に,机や応接セットなどの大きな備品の場合,選挙後,保管場所がないためにやむなく捨ててしまわざるを得ないケースが多々あります。

・備品を「借りる」
 備品を「借りる」場合,次の二つのケースがあります。

 まず第一に,誰か知人等から「借りる」場合です。この場合,貸し手の多くは支援者でしょうから,無料で貸してもらえる可能性が非常に高いので,財政的な意味では非常に有利と言えます。
 ただし,この場合


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 そうしたコストやリスクも考慮する必要があるでしょう。

 第二に,業者(レンタル会社,リース会社)等から「借りる」場合です。
このケースではもちろん賃料等が発生するものの,選挙事務所の規模が大きい場合には,「搬入・搬出の手間」,「一括でほぼ必要なものが揃う」を考えれば意外と経済的なことが多いものです。
 業者から「借りる」際,
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,「借りる」場合の手間などと比較して意外と安くつくケースも多くなります。

 備品を揃える場合も,必要なもののうちどれを「買い」,どれを「借りる」かというのをうまく組み合わせる必要があります。
 一度,準備すべきものをすべて書き出し,それらをどう揃えるのかを考えてみるのも一つのやり方です。

 以上,今回は選挙事務所の場所選びと備品の揃え方のポイントを少し整理してみました。
 いずれにしても,選挙直前にこういったことを考えるのではなく,早い段階からこうしたことを考えておいた方がいいでしょう。
 選挙が近づきつつある方々は,一度ご考慮ください。


松井


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