150号 第1会議室 (2002/02/04)up down
   ● 候補者になったなら
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 前回は「候補者になるために」と題して,選挙に出るその前にも準備段階があることを書きました。地域から推薦されて出るとしても,また政党から出るとしても,それなりの段階を踏んでいかないと候補者となることさえできないわけです。

 さて,では今回は,「候補者となったときから選挙になる前までの期間」で,最低限しておかなければならないことについて書きたいと思います。ここでは,政治活動や選挙活動をするためのベースを作る,ということ目的として考えてみましょう。


□地域(選挙区)を知ろう

 候補者となったならば,必ず地域のことに詳しくなりましょう。
 それは単に道路を覚えることもありますが,それ以上に地域で何が問題となっているかを把握することでもあります。

 そのためには,やはり地域の人と話をすることが一番です。当然,政治活動として戸別訪問を行っているわけですから,その一環として,その時に必ず,地域で何が困っているのかを聞くようにしましょう。生の声を聞くことが出来るでしょう。

 実は,普通の有権者にとっては,政治家になろうとしている人・なっている人と,直接話をする機会はほとんどありません。ですから,聞いてもらえるだけで納得してもらったり,満足してもらえることもあります。その声を聞く耳を持つことが何よりも重要だと思います。

 また,地域をまわっていますと当然道路に詳しくなります。これは,選挙期間中に大変貴重な情報となってきます。いざ街宣車のルートを考える上で,無駄を省くことが出来るからです。そのことも認識した上で,地域に入っていきましょう。


□行政の財政を知ろう

 地域の課題をまとめて政策にしていく段階で,最初に調べなければならないのは,その地域の行政の財政状況です。近年は,地方自治体の財政危機が言われています。もちろん厳しい自治体もありますが,さまざまな要因でそのようなこととは無縁の自治体もあるわけです。これは,自らの政策を考える上で非常に重要なファクターとなります。
 何故なら,すべての政策を推進していくにも,財政問題を解決しなければ単に絵に描いた餅になるからです。

 地域の問題を調べ,その中で財政の状況を考えて優先順位をつけていくことが必要です。これは,その次の選挙で前回の選挙の公約を有権者に知らせるときに有効になるからです。別に公約を100%達成する必要はありませんが,それでも全くないよりも前回の公約の内,何%を達成したのかを数字で示すことで理解してもらいやすくなるからです。

 財政の状況を調べるには,その地域の図書館に必ず予算書や決算書がありますから,それを見ることをお勧めします。それも数年にわたって見ることでその地域の税収の状況などがわかってきます。そして,今後の状況も推測することが出来るわけです。


□政策をまとめよう

 さて,地域の課題を収集し,行政の財政状況を把握したならば,地域の課題を解決するためには,どのような政策が必要かを検討しなければなりません。
 その場合,必ず優先順位をつけるようにしましょう。もちろん,自分が出る地域の課題ですから,その中でも細かくバラバラであると思います。そのすべてを解決する政策を提案することが理想ですが,そうはなかなかうまくいきません。何故なら,すべてを同時期に出来るわけがないからです。それは財政状況を見たならば一目瞭然です。

 たとえば,都市基盤の整備が出来ていないのであれば,まず最初にそれに手をつけるべきでしょうし,ある程度出来ているのであれば,有権者の意識はソフト面に移っていきます。
 また,都市基盤の整備が出来ていないのであれば,なかなか人口が増えていきませんし,税収も急激な増加は望めません。今の時期ですから出来ることなら,そこから手をつけて,税収の安定化を図ることが重要かと思います。

 このようなことを勘案しながら,自分の「売り」の政策を作っていきましょう。そして,これだけは他の議員に譲れない政策を作っていくことが,議員としての個性を作ることになります。

□最後に

 こうして一つ,また一つと「売り」を作ったなら,政治活動の中でのチラシに活用したり,リーフレットの中で紹介していきます。
 有権者は,
●あとは購読者のみのお楽しみ●

で,議員になってからの「期待感」を感じてもらうことができます。

 こうしたことを積み重ねることで,直接あなたを知らない有権者であっても投票に結びついてきます。何故なら,あなたに投票してくれるのは,政治活動や選挙活動の中で出会う人だけではないからです。出会えなかった有権者も投票してくれて,はじめて当選することが出来るのです。

 これは候補者となってしまうと,ついつい見逃してしまいがちな視点です。目の前に応援してくれる人がいると,そこにばかり視点が行ってしまうのは,ある意味仕方のないことです。しかし,思った以上に有権者は政策を見ていて,投票行動に影響を及ぼすことを覚えておきましょう。


吉田


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