163号 第1会議室 (2002/05/06)up down
   ● 政治家と地域行事
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 GWも今日でいよいよ最終日。ゆっくりされた方、旅行にでかけられた方、または仕事をされていた方、色んな方がいらっしゃると思います。
 とは言いつつも、議員さんをはじめ政治関係の方の中でゆっくりされた方は以外と少ないのではないでしょうか。

 GWには様々な地域で様々な行事が行われます。
 お祭り、スポーツ大会、ハイキングなどなど、地域単位や各種団体単位で色んな催しが行われます。
 こうした行事には、多くの地域住民、すなわち政治家にとっては、多くの有権者が参加します。
 政治家にとって、有権者と直接、しかもかなりの数の方とお話をしたり、顔を売るのには、こんな機会はめったにありません。

 今回は、ある国会議員さんが、自分の住んでいる地域のお祭りに参加されているのに同行させてもらいました。
 その様子をレポートしたいと思います。

 国会議員のAさんは、42歳。当選2期目の衆議院議員です。
 Aさんは、毎年、自宅の近くの神社の春祭りに参加しているそうです。
 この春祭りは、5日の日に御神輿の巡行があり、4日の夜には前夜祭が催されます。

 4日午後1時。前夜祭の会場となる、神社の境内でAさんと待ち合わせました。
 この日は午後1時から、近くの自治会と氏子青年会が中心となって、前夜祭の準備がありました。

 約30名ほどの方が集合すると、まずテントの設営が始まりました。
 続いて、模擬店の「うどん」「フランクフルト」「射的」「ビール」「いか焼き」「焼きそば」の準備にとりかかります。
 この地区では、模擬店もすべて近くの住民の方が運営されるということで、模擬店ごとに「子供会」「農家組合」「自治会」といったように各種団体毎の割り当てが決まっているそうです。
 Aさんは、特に団体には所属されていないので、氏子青年会が出す焼きそばコーナーの手伝いをしていました。

 同じ焼きそばコーナーにいる一人の氏子青年会の方に、Aさんについて聞いて見ると、
「Aさんと知り合ったのは、5年ほど前のこのお祭りでした。
 もちろん地元選出の国会議員で名前は聞いていたんですが、直接話をしたのはその時が初めてでした。
 それから毎年一緒に色々とお手伝いをしているんですが、Aさんが毎年準備から後かたづけまで手伝われているのを見ていると、本当にAさんが真面目で律儀な性格なんだということがわかります。
 これまで、色んな議員さんがお祭りに参加はされていましたが、ほとんど舞台の上で挨拶したら、すぐに帰ってしまわれますからね。」
とのこと。Aさんの評判はなかなかのものでした。

 午後5時。
 少しずつ、近所の子供やお父さん・お母さんが集まり始めました。
 Aさんも法被にねじりハチマキの姿で、焼きそばを焼いています。
 集まってきた皆さんの多くは、Aさんと顔なじみらしく、Aさんに気軽に声をかけて行きます。中には、一緒に記念撮影をする方までいます。

 午後6時頃には、神社の宮司さんによる「お浄め」の儀式が舞台上ではじまりました。
 自治会長、氏子青年会長の挨拶の後、Aさんも挨拶があります。
 Aさんが法被にハチマキで舞台上に上がると、より一段と大きい拍手がおこりました。これだけでも、Aさんがこの地域で人気のあることがよくわかります。

 自治会長さんにお話を伺いました。
「Aさんは、毎年お祭りには参加して下さいますが、私たちにとって国会議員さんとお話できる機会なんてなかなかないんです。
 新聞紙面を賑わしているような話題について、色んな話を聞かせてもらったり、質問をしたりしても、Aさんは偉そぶることもなく、ざっくばらんに話をしてくれるんですよ。私にとっては、お祭りの一つの楽しみでもあるんですよ。」

 午後8時頃。お祭りも終わり、関係者の方々で打ち上げが始まりました。
 Aさんは皆さんにお酒をついでまわります。
 ただ、お酒をついだらつがれるのが宿命。あまりお酒に強くないAさんもかなり飲まされている様子。かなり顔が赤くなっています。

 午後9時過ぎ。打ち上げもお開きになりました。
 帰りの道すがら、Aさんに今日のお礼を述べに行った際のAさんの一言が私には印象的でした。

「国会議員がお祭りに参加していることに対して、国会議員がこんなことをしていていいのか、選挙目当てで来ているなど、批判的な意見もあります。
 もちろん、私にとって選挙で一票を投じてもらうための一つの活動であることは否定しません。
 ただ、ほとんどを東京の国会で仕事をしている私にとって、こうした地元の行事に参加出来る機会というのは、普通に生活している方々の景況感とか直面している悩みなんかに直接触れられる数少ない機会です。
 私たち国会議員は国のためを考えて政策を論ずるべきですが、国会だけで仕事をしていると、議論が机上の空論になりがちで、普通の市民感覚を忘れがちになります。
 こうしたお祭りは、普通の市民感覚を忘れないためにも、私にとっては本当に大事な機会なんですよ。」

 Aさんは、次の日も朝から御神輿の行列に参加されるそうです。

 Aさん今回は本当にありがとうございました。


松井


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