第165号 第1会議室 | (2002/05/21)![]() ![]() |
● 後援会報を作る! ● |
これから統一地方選挙に向けて,現職も新人も,必ず作らなければならないものがいくつかあると思いますが,その中の一つが,「後援会報」でしょう。 今週はその「後援会報」の作り方を説明していきます。 【後援会報を作る理由】 もちろん人によって違うとは思いますが,共通していることは,挨拶回りをするときのネタになるということです。 例えば,知人から,「おまえの選挙区に俺がお世話になっている人がいるから,是非とも一度行ってほしい」 と言われました。 その時に,何も持たずに「○○さんのご紹介で来ました」と訪問しても,「で,何しに来たの?」と思われかねません。 それよりは,どんな簡単なものであっても,自分の考えや,活動の一端が書いてあるものを持っていけば,「このチラシにも書いていますが,この街のこんなところを直していかなければならないと思っています」という話がしやすくなり,話題作りができます。 また,特にこれから選挙が近づけば,同じ相手に自分の考えを伝えることは,何回もできることではありません。一度で自分に興味を持ってもらうためには,名刺1枚だけを渡すより,自分の「武器」をもって話をすることが必要です。 もちろんそれだけではなく,駅前での街頭演説をする際に,通行人に配るためであったり,自分の知り合いが,第三者に本人を紹介するときには,必ず名刺以外の「武器」が必要になります。 【後援会報の作り方】 (1) イベントの日程を決める ・会報を作るということは,一度に多くの人に郵送したり,配ったりすることです。その時に,イベントの告知を入れておけば,改めて告知をするコストを節約することができます。 もちろん予定がなければ,入れなければ良いのですが,せっかく何十万もかけて配る会報ですから,そこにイベントの告知を入れることは価値があると思います。 <例> 「イベントを行うから会報を作る」という人もいます。また,定期的に会報を作っている人の中で,会報を作るから,何かイベントを考えるという人もいます。 ● いつまでに原稿を仕上げるかを決める ・原稿の中にイベント告知を入れる場合,逆算して,いつまでに郵送するか,いつまでに原稿を印刷所に出すかを一番初めに決める必要があります。 ・印刷所に出す場合,分量や,枚数によって出来上がる時間が変わります。この時に大体の目安を決めておく必要(A4表裏1枚なのか,複数か,など)があります。 ● 書く内容を羅列する ・初めは分量を気にせず,有権者に伝えたいことをとにかく書き出しましょう。 <例> 現職議員が書く内容で最も多いのは,議会質問の内容。その他には,「○○に信号を設置しました!」などの活動実績。 予定候補者が書く内容としては,選挙区の財政状況や,問題点など。そのような問題点の改善のために,政治活動をしています,という書き方が多いと思われます。 ● ページ数を決める ・内容を羅列してみて,絶対に載せたいものや,可能ならば掲載したものが自分の中で何となくわかるはずです。その点を考えた上で,ページ数を決めます。 <例> 国会議員の会報は,ほとんどはA3用紙が2枚の8ページ前後です。地方議員は,A4やB4の表裏の人が多いようです。使用用途にもよりますし,分量が多ければよいと言うわけでもありません。何ページが良いというのはないと思います。 ● ページ割りをする ・羅列された事柄を,一つずつポストイットなどに書き,コピー用紙で決めたページ数を作り,何ページにどの事柄を入れるかを決めます。 ここで,完成する会報の雰囲気を想像していきます ● 実際に字を当てはめていく ・今はほとんどの方がパソコンで作られると思いますが,決めたことを実際に入力していきます。もちろん,この時に,内容もページ割りも確定というわけではありません。とりあえず当てはめるということが重要です。実際に会報の形になってみてみなければ実感がわかないこともありますので。 <例> 1ページ目は表紙があって,挨拶があるとか,議会質問は,2ページ目と3ページ目にいれるとか。 ● それぞれの内容のスペースを決めていきます(レイアウトを決める)。 ・本文を書き始めると,どの内容も,予定より多くなるのが当たり前です。初めにスペースを区切っておく方が,その後に削りやすくなります。 ・同時にレイアウトも組んでいきます。本文はまだでも,タイトルは大体決まっているでしょうから,そのタイトルをどの辺に入れるかを決めます ・写真のスペースも決めておきます。写真は文字以上に目に付きやすいもの。どこに写真を入れるかは早めに組んでおくべきです。 ● 本文を当てはめる ・ここは,アドバイスはありません。皆さんが思っていること,伝えたいことを書いてください。ただし,気をつけるべきことは,どれだけ素晴らしい文章でも,読んでもらわなければわかりません。文章が長過ぎたり,わかりにくい表現が多いと,有権者には何も伝わりません。 書いた文章を色々な方に見てもらうことが大切です。 ● 写真選び&はめ込み ・文章に合った写真を選んでいきます。気をつけることは,他人の写真を勝手に掲載しないようにすることです。特に政治的な会報は神経質にならなければなりません。必ず確認を取るか,全く知らない人の顔(たまたま写った人)が入っている場合は,その写真を使わないか,または,スキャンするときに,誰の顔かわからないように画像を荒くする必要があります。 ● 修正 ・大枠ができた後に,内容の移動,削除,追加など,大きな修正をしていきます。 この段階では,誤字脱字などの細かいところのチェックはする必要はありません ● 微修正 ・この段階では,形ができていると思います。あとは,文章の意味が通っているか,レイアウトや,飾り付けは見やすいか,などを確認していきます。 特に,文章が長くて削除した場合は,意味が通らなくなることが良くあります。 ● 最終修正 ・ここまでいけば「90%」の完成です。あと「10%」は? それは,誤字脱字のチェックです。特に数字の間違いは禁物です。イベントの日にちと曜日が合わないということが意外に良くあります。 誤字脱字チェックには,音読をすることが最適です。声を出して読めば,自然と誤字が確認できます。 自分の思いをしっかり書いた会報も,ちょっとしたミスで,そればかりが目立ってしまいます。この最後のチェックは,会報づくりの中で最も重要と言えます。 --------------------- 今回は細かく書いていきましたが,何よりも大切なことは,まず「作る」ことです。 特に来年の選挙を目指している人は,これからの活動には,会報作りが絶対に必要になってくると思います。 どれだけ,見にくい会報でも,作らないよりはましです。 皆さん,是非とも実践してみてください。 (緒方)
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