第172号 第1会議室 | (2002/07/08)![]() ![]() |
● 事前活動・進捗チェックと進捗評価 ● |
□本選挙が始まるまで 本選挙が始まるまでの活動を効果的におこなうためには,やはり計画が重要となってきます。しかし,ここでもっと重要になってくるのが,計画がちゃんと実行できているかどうかということです。 計画は立ててしまって,はいおわりというパターンを,みなさんも数多く経験しているのではないでしょうか?。本当に計画通り実行し,それがちゃんとできていて,一定の計画通りの成果を上げているのか?。 こういったことを検証するためにも,やはり計画通り実行できているかどうかの「進捗チェック」や,果たして計画通りの成果を上げているかの「進捗評価」をすることが,効果的に仕上げるためのポイントといえます。 今回は具体的に事前活動における「進捗チェック」や「進捗評価」を考えていきたいと思います。 □第168号のおさらい 第168号で,PDCAサイクルのお話をしました。 以下,若干その内容を掲載いたします。 -------------------------------- よく企業活動などを行う際に,考え方の基本として「PDCAサイクル」というものが挙げられると思います。いろいろなところで聞いたことがあるのではないでしょうか。ちょっとおさらいしてみますと, まずは目的・目標を明確にします。 ▼計画(Plan) 目的・目標を決め,その目的・目標を達成する計画を立案する。 ▼実行(Do) 立案した計画に従って,実行する。 ▼評価(Check) 計画に従っておこなった仕事の進捗状況・結果などを検討・評価する。 ▼改善(Action) どのように改善すれば良いのかを検討し,改善を実行する。 -------------------------------- 今回取り上げている「進捗チェック」と「進捗評価」は,上記の「評価(Check)」にあたります。 □事前活動 ここでは公職選挙法上明確に禁止されている活動を「事前運動」として考えます。「事前活動」とはそれ以外の活動として考えます。 さて,本選挙までの事前活動の主な事例としては以下のようにあげられると思います。 ●立候補準備行為 ▼ 政党の公認を求める行為 など ●選挙運動の準備行為 ▼ 選挙事務所などの借入などに関する内交渉 ▼ 物品の準備 ▼ 選挙運動費用の調達 など ●地盤培養行為 ▼ 知り合い・友人をたくさん増やす など ●後援会活動 ●政党活動 ▼ 広報誌の発行 など これらについての事前活動全体計画を,まずは立案します。 各活動をおこなう目的と各活動をおこなうための目標を定め,その目標を達成するための計画を立案します。後々のためには,目標は達成度があいまいな目標を立てるのではなく,達成度合いが判定可能な目標を立てる方が効果的です。 次に計画を実際の実行に移すためのスケジュール日程を立案します。これらの計画を立案したら,計画をベースに活動を進めていきます。 □進捗チェック 事前活動全体計画を立案した後,その計画を実行するためのスケジュール日程を立案しますが,このときのスケジュール日程立案の方法としては,1日単位・3日単位・1週間単位・10日単位・30日単位・3ヶ月単位・6ヶ月単位など,さまざまにあると思います。 適切な単位を定めた後,その単位ごとに進捗チェックをおこないます。 例えば,事前活動の後援会活動をおこなうとします。計画は1週間単位でスケジュールを区切ったとします。その1週間におこなう達成可能な目標を計画し実行します。 実行した後援会活動について,1週間の活動実施後,当初目標通り実行できたかどうかの進捗をチェックします。先ほど述べたように目標は達成度合いが判定可能であるもので立案した方がよいので,ここでの進捗のチェックはその達成度合いを判定することが必要となります。 事前活動の後援会活動で,1週間で1000枚の後援会入会案内を配布するという目標を立てたとすると,1週間後の進捗チェックは1000枚配布できたかどうかということになります。これだと,明確に進捗チェックが可能だと思います。 □進捗評価 進捗チェックをおこなったら,次にその進捗評価をおこないます。 上記の例で行くと,計画では1週間で1000枚の後援会入会案内を配布するという目標を立て,1週間後に進捗チェックをした結果,800枚しか達成できていなかったとします。 進捗チェック後,それら計画と進捗チェック結果を見比べ,目標の設定が正しかったかどうか,目標の設定数がおかしかったのではないかなど,目標と実施の結果の差異はどこにあるのかの原因を考えます。 次にこの800枚配布の結果が,当初の計画された目的に合致し,当初通りの結果が出ているかどうかを評価します。 その結果,例えば800枚配布の結果,1000枚配布のときに予想していた目的を達成したとすると,次回から計画を見直し,目的の評価数を下げる必要がでてきます。少ない目標で目的を達成できるのですから,活動計画の見直しと活動の見直し(改善)が必要となります。 当初計画と進捗チェック結果を照らし合わせて,そのおこなった活動の評価を実施する必要があります。それが計画の緻密な立案とスケジュール日程の綿密な立案につながります。 □チェックリスト 進捗チェックは進捗チェックリストなどを作成し,チェックするのがよいかもしれません。いつまでにどのくらいの目標を定めたのかを一覧などにして,チェックリストを作れば,非常に効果的にチェックすることができます。 また進捗評価の際もチェックリストを作成し,あらかじめ定めたスケジュール単位が終了したとき,どのような状態になっているのがベストなのかをチェックするのが効果的だと思います。 □まとめ 限られた時間の中で,限られた活動をするならば,より効果的に効率的にやっていくことが当選への近道となります。計画し実行をすることは簡単だと思いますが,計画通り行ったり,より効果的に行うためには,「進捗チェック」や「進捗評価」をより効果的に行うことこそが,重要なのではないでしょうか。 (鷲津)
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