183号 第1会議室 (2002/09/23)up down
   ● 政治家とあいさつ
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 政治家あるいはそれを志す人にとって,色々な場面で話をする機会はかなり多くあります。そして,その時にするあいさつでその場にいた人たちに与える印象を考えると,とても「単なるあいさつ」と割り切っていられないほど,重要なことだと言えます。

 私自身,様々な会合で数多くの政治家の話を聞いてきました。
 聞き手を引きつける話をする人。話を聞いていて心地良い人。なかには,話を聞いていて,ついついあくびの出てしまう人。色んな方がいらっしゃいました。

 今回は,そんな政治家についてまわる「あいさつ」について考えてみました。

○あいさつと時間

 一口に人前での「あいさつ」といっても,3分や5分というものもあれば,30分という講演に近い形のものなど様々です。私の知人の色々な議員さんに聞いてみると,5分用のネタ,10分用のネタというように,時間毎のネタを用意している方が多いようです。
 また,皆さん口をそろえて,3分から5分くらいの話が一番難しいとおっしゃいます。

 どこかで聞いた話ですが,かの故ケネディ米大統領は,スピーチの依頼を受けた際,必ず与えられたスピーチの時間を最初に尋ねたそうです。そして,
 「1時間なら今すぐにでもスピーチさせていただきます。ただし,10分のスピーチなら1週間時間を下さい。3分のスピーチなら1ヶ月時間を下さい。」
 と答えたということです。

 このようにあいさつする時間によって,内容も変わるし,短い時間になればなるほど,聞き手にインパクトを与え,退屈させない,そして印象に残るあいさつとするのは難しいようです。


○あいさつと内容

 人前でのスピーチの際,その内容が大切なことはいうまでもありません。
 中でも,やはり大事なことはTPOをわきまえることです。

 例えば,地域のお祭りで一言あいさつするのに,政策の話を長々としてみたり,誰かのお祝いの席の一言で,選挙のお願いばかりしてみたりというのでは,聞いている人の反感を買うだけでしょう。

 先日,ある団体の定期総会の席で,二人の国会議員の方があいさつされました。お二人とも,話の内容は全く違ったのですが,ともに非常に聞き手をひきつける内容でした。

 まず,最初の議員さんは,総会のお祝い,日頃からお世話になっていることの御礼を述べた後,この日新しく就任された団体の代表者とのエピソードを交えながら,ところどころ笑いが起こるような話をされました。

 また一方の議員さんは,同じく総会のお祝い等を述べた後,この団体が活動の中心としているある法律案がこの秋あるであろう臨時国会でどのように取り扱われるか,また,解散総選挙の可能性も含め,政局の状況を話されました。
 さすがに,笑いが起こることもなく,皆さんがメモをとりながら,熱心に聞いてらっしゃるのが印象的でした。

 あいさつの内容は,やはり,聞き手が知りたいと思っていること,あるいは関心のあることが何であるかをしっかりと認識しておくことが必要でしょう。


○あいさつと話し方

 最後に,あいさつする際,その話し方も聞き手に様々な印象を与えます。

 抑揚をつけて,聞き手を煽るように話をする人。
 淡々と,聞き手に語りかけるように話をする人。
 様々なパターンがあるでしょうが,聞き手が安心して聞けるのは,自身を持って堂々と話をしている人です。

 「え〜っ」「あ〜っ」を連発したり,早口で話したり,つまりつまり話をする人は,聞き手には非常に聞き苦しいものです。

 最初に述べたとおり,あいさつは政治家とは切っても切り離せないものです。あいさつの「時間」「内容」「話し方」のポイントを考え,多くの引き出しを持っておくことが必要でしょう。

松井


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