第197号 第1会議室 | (2002/12/30)![]() ![]() |
● 明日(大晦日)、明後日(元日)の候補者 ● |
今年も残すところ,あと2日となりました。 来年4月の統一地方選挙の予定候補者の皆さんにおかれましては,いよいよあと3ヶ月。非常に慌しい毎日を送っていることと思います。 明日は大晦日,明後日は元日,候補者の皆さんはどのように過ごされるのでしょうか? この時期になれば自分が今行っていることは,本当に正しいのかどうか,不安になる一方で,なかなか同じ立場人に聞くことができないのが現状ではないかと思います。 今回は数名の候補者の,2日間の行動を聞いてきましたので,参考にしていただければ幸いです。 ■12月31日(火) ●スーパー前で演説(37歳・新人候補者) 正月のおせち料理のおかずなどを買いに来るお客でスーパーは大変混んでいるでしょう。 そこで街頭演説を行うことは,「年越しやおせち作りで忙しい時にうるさい」「年末で車の交通量も多いため交通渋滞を招く恐れがある」といったリスクを背負うことになります。 他方では,「最後の最後までよくがんばっている」「車の中の人も含めて,いつも以上に多くの人に自分の訴えを聞いてもらえる」というメリットもあることは事実です。 ●地元の行事参加(34歳・現職) 地元の人たちが毎年行っているお宮参りの会に呼ばれているためそれに参加。 夕方くらいにお宮参りをし,その後はお酒を飲んで新年を迎える。 このような政治色のまったくない地元の会に,たとえそこに住んでいるとしても,30歳そこそこの若さで声をかけてもらえるということは,その人の日頃の努力があってこそでしょう。 また,ここは「現職の強み」もあるのではないかとと思います。 ●事務所の大掃除(32歳・新人) 一番日程が入っていないのが大晦日のようで,この日は挨拶回りをしても,どこの家も忙しいので逆効果になりかねない。 と言うことで,この日は事務所の整理をするそうです。「これは休みと一緒」と思うなかれ。事務所を片付けることも,非常に重要な仕事です。この時期の候補者の活動からすれば優先度は低くなるかもしれませんが,いろいろな人が来る事務所を清潔にしておくことは大切ですし,何よりも,自分が見たいと思った資料をすぐに出せるかどうかはその後の仕事の効率性を考えた場合,大変重要になります。 加えて言うと,この時期の資料の保管は,慎重にしなければなりません。来所した人にどんな資料を見られても良いわけではありません。人目に触れないように保管する資料や,シュレッダーすべき資料をしっかり整理しておく必要があります。 ●休息を取る(40歳・現職) 事務所の掃除のところでも書きましたが,この日は挨拶回りをすると逆効果になる恐れの最も高い日ですので,あえてこの日を休日にする候補者もいます。 ここでも,「休みを取ることも仕事のうち」というように割り切ることが重要のようです。 なかなか本人から思いきることはできないと思いますので,周りにいるスタッフが,最近の候補者の疲れ具合いから判断すべきであると思います。 ●最終日も挨拶回り(25歳・新人) これは上の2つとは完全に対照的な活動です。この候補者は批判を浴びかねないということは承知の上で,新人,若いということでの知名度の低さを挽回するためには最終日も,必死になって回っているということを見せるためにやるとのことです。 確かに,もし忙しい家庭に行ってしまった場合,同じ行動を50歳の候補者が行えば確実にマイナスになるでしょうが,25歳の人間が行けば,「若いから仕方がない」と大目に 見てくれる可能性は高いでしょう。 これは「若さの特権」ですので,その手法もひとつの考え方であると思います。 ■1月1日 ●団体の行事に参加(32歳・現職) 元日恒例の行事があるそうです。他の多くの議員も参加し,案内を出して参加をしていない議員はチェックされるようですので,必ず参加しているそうです。新年早々,議員は大変そうです。 ●後援会役員,地元の挨拶回り(43歳・現職) 特に来年の元旦は,選挙の年。4月までは,いつも以上にお世話になる,人たちに挨拶に回ります。 小規模な自治体になるほど, ●あとは購読者のみのお楽しみ●
●初詣(28歳・新人) やっぱり,元日は初詣から始まる。これは,自分自身の目的の成就をお願いすることもさることながら,地元に神社であれば,大半が有権者です。知り合いも多くお参りに来るでしょう。 ここで,色々な人と顔を合わすことも重要な選挙活動になるかもしれません。 ●奥さんの実家へ挨拶(38歳・新人) 選挙のときに,誰が最も気を使わなければならないかと言えば,候補者本人はもちろんですが,その奥さんも同じくらい気を使うことになるでしょう。 この候補者は,その御礼と,奥さんの両親に,ある意味「お詫び」の気持ちで,行くそうです。「妻がいたから選挙に勝てました」という人は,とてもとても多くいます。その感謝の気持ちとして,元日にその実家に行くことは,とても良いことだと思います。もちろん,自分の休息にもつながりますし。 ●街頭演説(28歳・新人) 大晦日に街頭演説を行うといっていた候補者とは別の人ですが,やはり若さ,意気の良さをアピールするためには,元日から元気良くやっていることを見せる,との理由で行うようです。 これまでは,元日は家でテレビを見ながら家族や親戚とお酒を飲むことが定番でしたが,近年は,元日から開けるデパートも増え,そこで演説を行うことは効果的かもしれません。 候補者自身の負担は,大きくなりますが。 --------------- 以上を見ていただいてわかるかと思いますが,年末年始の過ごし方は,人によってそれぞれです。それが,まったく反対のことを行おうとしている人がいることもおわかりかと思います。 最後は「自分自身で決めること」です。年末年始の活動に限らず,これからの1日1日すべてです。 ただし,間違ってはいけないことは, ●あとは購読者のみのお楽しみ●
をもう一度確認しても良いかもしれません。 年末年始を寝て過ごしても,ひたすら演説していても,ひたすら挨拶回りをしていても良いと思います。結局,4月に当選するために必要な活動かどうか,です。 寒くてつらい日々かとは思いますが,予定候補者の皆さん,がんばってください。 (緒方)
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